アトピー性皮膚炎


アトピー性皮膚炎は乳児、幼児、少年、青年、壮年、高齢者と、幅広い年齢に見られます。最近ではフィラグリン遺伝子異常による皮膚バリア機能の障害が報告されています。保湿をして皮膚の体質を良くし、ステロイド軟膏や、タクロリムス軟膏で押さえていくのが基本です。プロアクティブ療法も標準的になりました。当院では最新型の光線治療エキシマライトを行うこともでき、より早く抑えることを考えています。難治性の場合は当院はシクロスポリンの内服も行います。アトピー性皮膚炎の治癒後のイメージアトピー性皮膚炎の写真

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少年期によくみられる肘や、膝の裏のゴワゴワと分厚い赤み。

アトピー性皮膚炎の写真 膝

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ステロイド外用剤の塗り方。

現在の医学で、標準的で効果があり最も基本的なものがステロイド外用剤です。日本皮膚科学会でも推奨されています。ぜひ日本皮膚科学会のホームページをご覧ください。患者さん向けの内容があります。

指先からはじめの指のしわまでの距離(約2㎝くらい)をチューブから出すと、両手のひらと同じ面積に塗るのが一般的です。刷り込みすぎて薄く塗ると効果が低くなります。こうすると「塗り薬が効かない」ことになってしまいます。効かせるためにはある程度の適正な量が必要です。

ステロイド外用の誤解について

「ステロイドの塗り薬は何か悪いと聞いたことがありますが・・」・→ステロイド(副腎皮質ホルモン)の塗り薬は皮膚科専門医の通院の下で使用すれば安全に使用できることが多いです。それは、皮疹の強さから、数多くの種類のステロイド外用剤の種類を選ぶことができるためです。症状より軽い薬を使うと、効果がありませんし、症状より強い薬を長く使うと副作用が出ることもあります。

 またステロイドを使うと悪化する皮膚症状を見分けないと悪化してしまいますが、皮膚科専門医は皮膚の診断の専門家です。皮膚科専門医はステロイドをどのように使うと体に悪いのかを知っているので、それを回避する使い方ができます。皮膚科専門医の技量があれば、30年使っても大丈夫な人もいます。お近くの皮膚科専門医の診察を受けると良いでしょう。たとえ一時的に悪化しても、回避する手段を持っています。

ステロイド外用剤は体内に吸収される量が微量のため、ステロイド内服に見られる副作用である胃潰瘍、骨粗しょう症、免疫抑制、肥満などを起こすことが現実的にはほぼありません。(ステロイドの内服であっても、合併症の予防薬と一緒に使えば合併症はかなり抑えることができます。)

ステロイド外用剤で色が黒くなる?→海水浴の日焼けのあとに黒くなる場合がありますが、これはステロイドを塗らなくても黒くなりますよね。これと同じで、湿疹は赤みが治るときに黒くなることもあるのです。これはステロイドと関係ありません。そして、炎症を抑える状態が続けば、時間はかかりますが、薄くなっていきます。


それでもステロイド外用薬が怖いかた。

漢方薬、エキシマ、ナローバンドUVBの光線治療があります。

エキシマナローバンドUVB

生活について

ダニ、ハウスダストに陽性の人は多いので、ほこりで悪化することがあります。掃除をときには行いましょう。汗で悪化する人は、シャワーを浴びて汗を洗い流しましょう。汗をかくこと自体は悪くはありません。

区別が必要なもの


菌状息肉症

はじめは赤くてアトピー性皮膚炎と間違われやすい癌の一つです。何年もかかって進行するためわかりにくいので、アトピー性皮膚炎は経験のある皮膚科専門医のもとで治療することが重要です。(掲載同意済み)

アトピー性皮膚炎は、似ている病気がたくさんあり、皮膚科専門医でなければ区別は難しいものが多いです。当院ではこれまでの菌状息肉症の数十例の経験を生かして診療に当たります。