Q1. 足が茶色くなってしまいましたが、元の肌色に戻りますか?
A. 茶色い色素沈着は赤血球から漏れ出た「鉄分(ヘモジデリン)」によるものです。炎症が治まれば数ヶ月から数年単位で少しずつ薄くなりますが、完全に元の色に戻すのは難しい場合があります。これ以上濃くしないためにも早期の炎症コントロールと圧迫療法が重要です。
Q2. 市販のかゆみ止めを塗っても治りません。
A. 市販のかゆみ止めでは、静脈の血流うっ滞という「根本原因」や、深部の強い炎症に対処できません。かきむしってバイ菌が入り(蜂窩織炎など)、重症化する前に早めに皮膚科専門医をご受診ください。
Q3. 弾性ストッキングは市販の「着圧ソックス」でも代用できますか?
A. 美容目的の市販着圧ソックスは、医療用に比べて圧迫力が弱く、また足首からふくらはぎにかけての段階的な圧の設計が不十分なことが多いです。
Q4. 弾性ストッキングは寝る時も履いたままの方が良いですか?
A. 基本的には「起きている間(活動している間)」に着用し、就寝時は脱いでいただきます。寝ている間は強い圧迫は必要ありません。
Q5. ステロイドの塗り薬は副作用が怖いのですが…。
A. うっ滞性皮膚炎の激しい炎症を鎮めるには、適切な強さのステロイド外用薬が不可欠です。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医の指示通りに「必要な部位に、必要な期間、必要な量を」使用すれば、全身への副作用を心配する必要はほとんどありません。だらだらと自己判断で塗り続けることが問題となります。
Q6. 足から浸出液(ジュクジュクした汁)が出て止まりません。
A. むくみが限界を超え、皮膚のバリアが破綻している状態です。放置すると潰瘍(皮膚の穴)になることもあります。速やかに受診し、強めの外用薬による治療と、医療機関での専門的な処置(ガーゼや吸収パッドでの保護、圧迫)が必要なことがあります。
Q7. 運動はしたほうが良いですか?
A. はい、長時間ではないふくらはぎの筋肉を使う運動(ウォーキング、足首の曲げ伸ばし、青竹踏みなど)は、静脈の血流を良くするため推奨されることがあります。ただし、激しい湿疹や潰瘍、痛みがある急性期は安静が必要なことがあります。
Q8. お風呂は入っても良いですか?
A. 入浴は皮膚を清潔に保つために推奨されます。ただし、熱すぎるお湯や長時間の入浴はかゆみを増幅させます。ぬるめのお湯(38〜40℃)にし、ナイロンタオルでゴシゴシ洗わず、たっぷりの泡で優しく手洗いしてください。
Q9. 治療にはどれくらいの期間がかかりますか?
A. 軽度の湿疹であれば数週間で落ち着きますが、原因が静脈の機能不全であるため、良くなったり悪くなったりを繰り返し、何年にもわたる慢性の経過をたどります。「完治」というよりは、「圧迫療法や皮膚科でのスキンケアを継続して、良い状態を維持する(コントロールする)」という長期的な視点での付き合い方になります。
Q10. 手術が必要になることはありますか?
A. 繰り返す難治性の潰瘍がある場合や、下肢静脈瘤が原因で皮膚炎が悪化している場合は、静脈瘤の根治手術を行うことで劇的に皮膚炎が改善することがあります。当院で診察し、手術の適応がある可能性があると判断した場合は、信頼できる大きい病院(血管外科等)へご紹介いたします。