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しもやけ

しもやけ|北九州市八幡西区学研都市ひびきの、本城学研台の皮膚科専門医による皮膚科、アレルギー科。

しもやけ (凍瘡)

💡 【要約】
  • しもやけ(凍瘡)は、寒暖差によって末梢の血流障害が起こることで発症する皮膚炎です。
  • • 赤み、腫れ、かゆみ、痛みが主な症状で、重症化すると水疱や潰瘍を伴うこともあります。
  • • ビタミンEやぽかぽかするぬり薬、ステロイド外用薬のほか、漢方薬を用いた体質改善など、症状に合わせた日本皮膚科学会認定皮膚科専門医による専門的な診断、治療が有効です。
赤く腫れ上がりかゆみを伴う高齢者の足の指(しもやけの症状)
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赤く腫れ上がりかゆみを伴う子供の足の指(しもやけの症状)
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赤く腫れ上がりかゆみを伴う子供の足の指(しもやけの症状)2
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かなり冷たいものでダメージを受けると、しもやけ(凍瘡)でなく、凍傷になります。

ドライアイスによる赤くなった凍傷
ドライアイスによる凍傷 掲載同意済

 

❄️ 北九州の冬と「しもやけ」の深い関係

当院のある北九州エリア(北九州市八幡西区、若松区、遠賀町、岡垣町、水巻町、芦屋町、中間市)は、冬になると玄界灘や響灘からの冷たい海風が吹き込み、皿倉山など山間部からの吹き下ろしの影響で、体感温度がぐっと下がる日が多くなります。また、日中と朝晩の寒暖差が激しいという気候特性があります。

実は、「しもやけ(凍瘡:とうそう)」は、真冬の極寒の時期よりも、1日の気温差が10℃以上になる初冬や早春に発症しやすいという特徴があります。まさに、北九州の冬から春にかけての気候は、しもやけのリスクが高い環境と言えるのです。

手足の冷えや赤み、かゆみでお悩みの方は、「たかがしもやけ」と放置せず、ぜひ一度ひびきの皮ふ科にご相談ください。皮膚科専門医の視点から、症状を的確に診断し、最適な治療を提供いたします。

 

🔍 しもやけ(凍瘡)とは? 専門医が解説する原因とメカニズム

しもやけは、医学用語で「凍瘡(とうそう)」と呼ばれます。寒冷刺激に対する血管の反応異常が原因で起こる末梢の循環障害です。

🩸 なぜ「しもやけ」になるの?

 しもやけは、触ると冷たく、寒いところから暖かい部屋に入ると急に赤くはれたり、暖かくなったりかゆみ、痛みが出ることもあります。動脈も静脈も寒くなると縮んで熱を逃がさないようにする生体反応がありますが、暖かい場所に来ると動脈のほうが先に拡張して戻り、静脈だけ縮んだままなので、血流がうっ滞し、周囲に体液が広がるために腫れ、うっ滞するために色が黒い赤色になります。これがしもやけのメカニズムです。

🧬 しもやけになりやすい人の特徴

  • 遺伝的素因: ご家族にしもやけになりやすい方がいる場合。
  • 多汗症: 手足に汗をかきやすい方(気化熱で皮膚の温度が奪われるため)。
  • 生活環境: 水仕事が多い方、屋外での作業が多い方。
  • 年齢: 自律神経の働きが未発達な小児や、血流が低下しやすいご高齢の方。
  • 季節: 1-3月頃にしもやけになる人は多くなり、3月末には治る人が多いですが、ひどい人は4月末まで続きます。 
 

🩹 主な症状と特徴

しもやけの症状は、大きく2つのタイプに分けられます。

タイプ 専門用語 特徴 できやすい部位
樽柿(たるがき)型 発赤、腫脹 手指や足趾(足の指)の全体が赤紫色に腫れ上がり、パンパンに張るタイプ。小児によく見られます。 手足の指全体
多形紅斑(たけいこうはん)型 環状紅斑 2cmくらいまでの、赤く硬いしこり(紅斑)がポツポツとできるタイプ。大人に多く見られます。 手足の指先、手の甲、耳たぶ、鼻先、頬
【主な自覚症状】
  • かゆみ: 触ると氷のように冷たいですが、暖かい部屋に入ると急に腫れ上がって熱くなり、痛がゆくなるのが特徴です。
  • 痛み(ジンジン、チクチク): 悪化すると、歩行時や物に触れた時に痛みを感じます。
  • 重症化: 水ぶくれ(水疱)ができたり、皮膚が破れてただれたり(潰瘍)、出血することがあります。

⚠️ 【専門医からの注意喚起】

大人で夏になっても治らない場合や、全身の関節痛などを伴う場合は、「膠原病(全身性エリテマトーデスやシェーグレン症候群など)」による血流障害の可能性があります。動脈が詰まる病気 全身性エリテマトーデス 混合性結合組織病 手湿疹 接触皮膚炎 強皮症 その他 の場合もあります。このような病気は皮膚科専門医でなければ区別できませんので、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医による鑑別診断が必要です。

 

🪜 治療ステップ(ひびきの皮ふ科の治療方針)

当院では、症状の重症度に合わせて、外用薬と内服薬を組み合わせた段階的な治療を行います。

【しもやけの治療ステップ】
[STEP 1: 軽度] 🔴 発赤・軽いかゆみ
⬇︎
✅ 保湿・血流改善外用薬(ビタミンE含有軟膏、ヘパリン類似物質など)
✅ 日常生活の改善(保温、マッサージ)
[STEP 2: 中等度] 🔴🔴 強いかゆみ・腫れ・痛み
⬇︎
✅ ステロイド外用薬(炎症やかゆみを強力に抑える)
✅ 末梢血管拡張内服薬(ビタミンE内服薬など)
✅ 漢方薬(当帰四逆加呉茱萸生姜湯などによる体質改善)
[STEP 3: 重度] 🔴🔴🔴 水疱・潰瘍・びらん(ただれ)
⬇︎
✅ 潰瘍治療薬(皮膚の再生を促す)
✅ 患部の保護指導
 

💊 しもやけ治療薬の比較表

当院で処方することの多いお薬の比較表です。患者様の症状に合わせて最適なものを選択します。

薬剤の種類 代表的なお薬名 作用と特徴 適した症状
血行促進外用薬 ユベラ軟膏(ビタミンE)

ヒルドイド(ヘパリン類似物質)

末梢の血流を改善し、皮膚のバリア機能を高めます。 軽度のしもやけ、予防、乾燥を伴う場合
ステロイド外用薬 ベトネベートなど 血管の炎症を鎮め、強いかゆみや赤みを素早く抑えます。 強いかゆみ、腫れ、炎症がある場合
ビタミンE内服薬 ユベラ錠 体の中から末梢血管を広げ、血行を促進します。 症状が広範囲な場合、毎年のように繰り返す場合
漢方薬(内服) 当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう) 体を芯から温め、冷え性を改善します。 手足の末端が冷たい方
 

🧣 日常生活の注意点・予防法(北九州での過ごし方)

しもやけは、お薬による治療だけでなく、日常生活でのケアが非常に重要です。特に北九州の環境に合わせた対策を取り入れましょう。

1. 「濡れたらすぐに拭く」を徹底
手洗いや水仕事の後は、水分を放置すると気化熱で一気に皮膚の温度が奪われます。乾いたタオルで指の間までしっかり拭き取りましょう。
2. 温度差を減らす工夫
北九州は車社会ですが、寒い屋外から暖房の効いた車内への移動など、急激な温度変化が負担になります。冷やさないように手袋や厚手の靴下、マフラーなどで外気を遮断しましょう。 自転車のハンドルを握るのも冷たくなりますので、手袋をしましょう。 洗濯物を干すときも冷たくならないように注意しましょう。 冷やさないように温めることが大切です。
3. 靴の選び方と靴下の工夫
冬場、ブーツなどを履いて足に汗をかくと、それが冷えてしもやけの原因になります。通気性の良い靴を選び、汗をかいたらこまめに靴下を履き替えることが大切です。また、窮屈な靴は血行を妨げるため避けましょう。
4. 血行を良くするマッサージと入浴
38〜40℃程度のぬるめのお湯にゆっくり浸かり、手足の指先をマッサージするように揉みほぐすのが効果的です。急に熱いお湯に入れると、かゆみが強くなるので注意してください。
 

❓ しもやけに関するよくあるご質問(Q&A)

Q1. 市販のハンドクリームでも治りますか?
A. 赤みや腫れ、強いかゆみが出ている場合は、炎症を抑え血流を改善する皮膚科専門医のもとでの処方薬が必要です。
Q2. しもやけはうつりますか?
A. しもやけは血流障害が原因ですので、人にうつることはありません。
Q3. 子供がしもやけを掻きむしってしまいます。どうすればいいですか?
A. 掻き壊すとそこから細菌が入り、化膿(二次感染)する恐れがあります。早めに皮膚科専門医に受診いただき、かゆみを抑える薬などで治療しましょう。
Q4. 温めるとかゆくなることもありますか?
A. あります。かゆみが強い時は、薬で痒みを抑えることもあります。
Q5. 毎年しもやけになります。体質改善はできますか?
A. 漢方薬(当帰四逆加呉茱萸生姜湯など)やビタミンEの内服を開始することで、発症を軽減する効果が期待できます。
Q6. しもやけと凍傷(とうしょう)は違うのですか?
A. 異なります。しもやけ(凍瘡)は寒暖差による血流障害ですが、凍傷は氷点下の極寒環境で皮膚の組織が凍結し、壊死してしまう重篤な状態です。熱傷の逆です。
Q7. 足の指が紫色になっています。しもやけでしょうか?
A. しもやけの可能性が高いですが、高齢者や糖尿病の方の場合は、動脈硬化による血流障害などの深刻な病気が隠れていることもありますので、自己判断せず受診してください。
Q8. 室内で過ごすことが多いのに、しもやけになりました。
A. 室内でも、暖房の効いた部屋と冷え切った廊下や水回りの温度差が原因で発症することがあります。足元の冷えには特に注意が必要です。
Q9. しもやけにマッサージは効果がありますか?
A. 予防には効果的ですが、すでに赤く腫れて痛む状態の患部を強く揉むと、組織を痛め悪化させることがあります。皮膚科専門医を受診しましょう。
Q10. いつまで治療を続ければいいですか?
A. 気候が暖かく安定してくる春先までは、症状がぶり返しやすい時期です。自己判断で薬をやめず、医師の指示に従ってしっかり治しきりましょう。

ひびきの皮ふ科では、北九州地域にお住まいの皆様の皮膚の健康をサポートいたします。しもやけのつらい症状でお悩みの方は、どうぞお気軽にご来院ください。

執筆 ひびきの皮ふ科院長 日本皮膚科学会認定皮膚科専門医 小南賢吉郎
2026年3月27日

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