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たむし(体部白癬)

たむし(体部白癬)|北九州市八幡西区学研都市ひびきの、本城学研台の皮膚科専門医による皮膚科、アレルギー科。

たむし(体部白癬)

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皮膚科専門医が伝える、この記事のポイント(3行要約)

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    「たむし」は水虫と同じ白癬菌(カビ)が原因であり、市販の湿疹薬を塗ると爆発的に悪化するため、自己判断は非常に危険です。

  • 2

    リング状(輪っか状)の赤いブツブツと周りの皮むけが特徴で、北九州の高温多湿な環境や、密着する作業着での発汗、ペットからの感染が主な原因となります。

  • 3

    ひびきの皮ふ科では、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医がその場で結果がわかる顕微鏡検査で「菌」を確実に見つけ出し、症状に合わせた抗真菌薬(塗り薬)で根本から完治を目指します。

体にできる水虫です。「ぜにたむし」という人もいます。顔の顔面白癬、股の股部白癬(いんきんたむし)、頭の頭部白癬(しらくも)などもあります。全て水虫と同じ糸状菌というカビが原因です。

 

体部白癬の写真

たむし、体部白癬の写真

掲載同意済 ドーナツ状の赤いもの 正確には股部白癬

体部白癬 たむしの写真

たむし、体部白癬の写真

掲載同意済 ドーナツ状の赤いもの 正確には股部白癬

 

皮膚科専門医は顕微鏡検査で検査して治療します。皮膚科専門医しか、たむしの顕微鏡検査ができません。検査をせずに治療を始めると、かびそっくりでも全然違う病気のこともあり、違う治療を始めてしまうことがあるためです。はじめ湿疹のように見えても、治療を進めていくと実はカビだったと言うことも多くあります。かゆいこともありますが、かゆくないこともあります。たむしは通常はドーナツ状の赤みで皮がむけますが、はじめは単に赤いだけで湿疹と全く区別がつかないこともあるためです。この場合は皮膚科専門医であっても顕微鏡検査ができないので、確定診断ができないことが多くあります。そのほかにも数多くの区別する病気はありますので、皮膚科専門医でなければ、見極められないでしょう。

体部白癬のカビの菌

たむし、体部白癬の顕微鏡検査写真

たむしの顕微鏡検査 糸のようなものが真菌 掲載同意済

区別する病気:遠心性環状紅斑 菌状息肉症 皮膚悪性リンパ腫 ふ行性迂回状紅斑 多形滲出性紅斑 シェーグレン症候群 など

治療:

カビを殺す塗り薬を使います。数十人に1人は合わない人がいて、赤くかゆみが出てかぶれますので、その場合は薬を代えます。何種類か薬が合わない人も中にはいますが、薬を代えれば問題ありません。1ヶ月半程度でなおることが多いですが、人それぞれ、軽症重症など病気の程度によります。かゆみ止めの飲み薬もあります。

 自己流で治療したり、皮膚科専門医以外のところでの治療ではそもそも診断が異なることも多いので、悪化することがあります。皮膚科専門医であれば、悪化しても皮膚の症状が変化してかえって診断がつきやすくなったり、検査しやすくなるので、対応が可能です。皮膚の病気は1000種類くらいあるので、初めのうちは、例えば赤いだけのこともあり、そうすると、たむし以外にもかなり多くの病気が考えられるのです。すると確定診断できずに治療せざるを得ないこともありますが、時間が経過すると、わかるようになり、顕微鏡検査でたむしの菌を見つけて対応ができるのです。

1. 「たむし」とは?水虫との違いと、間違えやすい危険な落とし穴

「たむし」は、医学用語で「体部白癬(たいぶはくせん)」と呼ばれます。 実は、足にできる「水虫」と全く同じ白癬菌(はくせんきん)というカビの一種が、体の皮膚に感染して起こる病気です。感染する場所によって呼び名が変わるだけで、原因は同じです。

⚠️ 皮膚科専門医からの最重要アラート:湿疹のぬり薬の誤用に注意!

たむしの初期症状は、一般的な「湿疹(かぶれ)」や「虫刺され」と非常によく似ています。そのため、多くの方が市販の湿疹薬を塗ってしまいますが、これは絶対にNGです。
湿疹の薬は炎症を抑える代わりに皮膚の免疫力を下げるため、カビである白癬菌を押さえる体の自然治癒力を抑え、症状が爆発的に広がり、形もいびつになってしまいます(これを「異型白癬」と呼びます)。
「治らない」「どんどん広がる」赤いかゆみは、まず日本皮膚科学会認定皮膚科専門医での顕微鏡検査が必要です。

2. あなたの症状はどれ?たむしの種類と特徴

たむしは、感染する部位によって特徴や呼び名が異なります。
📊 たむしの種類と症状比較表

一般的な呼び名 医学用語 主な症状と見た目の特徴 好発部位・注意点
たむし 体部白癬
(たいぶはくせん)
中心部分は治ったように薄く、縁(ふち)がリング状に赤く盛り上がり、カサカサして強いかゆみを伴う。徐々に輪が外側に広がっていく。 顔、首、胸、お腹、腕、背中など体中どこにでもできる。ペット(犬や猫)からうつるケースも当院周囲の北九州地区では多い。
いんきんたむし 股部白癬
(こぶはくせん)
太ももの付け根(そけい部)からお尻陰部周囲にかけて、赤い半月状の堤防のようなふくらみができる。 蒸れやすい股間に発症。自分の足の水虫から感染することが多い。(※陰嚢自体には感染しにくい)
しらくも 頭部白癬
(とうぶはくせん)
頭皮にフケのようなカサカサができ、髪の毛が途中で抜けたり折れたりする。 柔道やレスリングなどの格闘技(コンタクトスポーツ)を通じて感染する特殊な菌が原因になることも。

3. なぜ「たむし」になるの?原因と「北九州」ならではのリスク

たむしの原因である白癬菌は、以下の3つの主要なルートから感染します。

  • 自分自身の「足の水虫」からの自家感染(足から股間や体へ菌を運んでしまう)
  • ペット(犬・猫・小動物)からの感染(動物由来の白癬菌)
  • 他者からの感染(タオルの共有、格闘技などのスポーツ)

🏭 北九州エリアの地域特性と発症リスク
北九州市は夏場に高温多湿となり、カビである白癬菌が非常に繁殖しやすい気候です。さらに、以下のような北九州ならではのライフスタイルや環境が、たむしのリスクを高めています。

  • 工場・現場作業での「蒸れ」
    ものづくりの街・北九州では、厚手の作業着などを一日中着用して汗を流す方が大勢いらっしゃいます。汗をかいたまま通気性の悪い服を着続けると、太ももの付け根やお腹周りが蒸れ、「いんきんたむし」や「たむし」が急激に繁殖しやすい環境となります。
  • 柔道・レスリングなど学生スポーツの盛んな土地柄
    当院のある北九州エリア(北九州市八幡西区、若松区、遠賀町、岡垣町、水巻町、芦屋町、中間市)では高校などの部活動が盛んですが、格闘技(コンタクトスポーツ)の部員間で「トリコフィトン・トンズランス菌」という特殊な白癬菌による「たむし(体部・頭部白癬)」の集団感染が起こることがあります。
  • 室内ペット飼育者の増加
    犬や猫を室内で飼うご家庭が増えていますが、ペットの毛に潜む菌(マイコスポルム・カニスなど)が飼い主の顔や腕に感染し、強い炎症を伴う「たむし」を引き起こすケースが当院のある北九州エリア(北九州市八幡西区、若松区、遠賀町、岡垣町、水巻町、芦屋町、中間市)でも頻発しています。

4. 皮膚科専門医が導く「たむし」の確実な治療ステップ(図解)

たむし治療の鉄則は、「見た目だけで判断せず、顕微鏡で菌を確認すること」です。
🔄 ひびきの皮ふ科の治療フロー

🔬【診察・顕微鏡検査】10数分で白癬菌を見つけ出します

赤く盛り上がった皮ふの表面(角質)をピンセットなどで軽くこすったり、つまんでとり、顕微鏡でカビ(白癬菌)の有無を確認します。痛みはほとんどありません。

💊【お薬の処方】抗真菌薬(カビを殺す薬)の選択

菌が確認できれば、症状の広がりや部位、性状に合わせて適切なお薬を処方します。

🏠【ご自宅での外用治療】

たむしは赤いところ、皮がむけたところにいますのでそこに塗りましょう。

🏥【経過観察・完治判定】自己判断でやめない

赤みやかゆみが消えても、皮膚の奥に菌が残っていることがあります。皮膚科専門医の指示があるまで塗り続けることが再発防止の鍵です。当院でも一般の人が治ったと思っても、治ってないことも多いです。

5. たむしの治療薬:塗り薬と飲み薬の比較表

基本的には塗り薬で治療しますが、症状が広範囲に及ぶ場合や、毛穴の奥深くまで菌が入り込んでいる場合は飲み薬が必要になります。

治療薬の種類 作用と特徴 適している症状・ケース 治療のポイント・注意点
外用薬(塗り薬) 皮膚の表面(角質層)に浸透し、白癬菌を殺菌する。クリームや軟膏など。 一般的な体部白癬(たむし)、股部白癬(いんきんたむし)。 1日1〜2回、赤いところ、皮むけに塗ること。かぶれが出たら中止して再受診を。
内服薬(飲み薬) 血液に乗って体の内側から皮膚や毛穴の奥まで有効成分を届ける。 塗り薬で治りにくい場合、頭皮(しらくも)、ペット由来の重症な白癬。 確実な効果が期待できる反面、定期的な血液検査(肝機能のチェック)が必要。他のお薬との飲み合わせに注意。ほとんど使うことはない。

6. 早く治す・再発を防ぐ!日常生活の5つのアドバイス

  • 通気性の良い下着・衣服を選ぶ
    股部白癬(いんきんたむし)の方は、ボクサーパンツなど密着する下着を避け、トランクスなど風通しの良い綿素材のものを選んでください。お仕事の作業着も、可能であればこまめに着替えて蒸れを防ぎましょう。
  • 足の水虫を同時に治療する
    たむしの原因の多くは「自分の足の水虫」です。足の治療を疎かにすると、何度でも股間や体に菌を運んでしまい再発を繰り返します。
  • タオルの共有を避ける
    ご家族にうつさないため、バスタオルや足ふきマットの共有は避けましょう。洗濯は通常通り一緒に行って問題ありません。
  • ペットの皮膚状態もチェックする
    ワンちゃんやネコちゃんに脱毛やフケがある場合、それが感染源の可能性があります。動物病院での治療も並行して行ってください。

7. たむしに関するよくあるご質問(Q&A )

Q1. 市販の「かゆみ止め」や「湿疹の薬」を塗ってもいいですか?
A. 絶対におやめください。市販の湿疹薬には免疫を抑える成分が含まれていることが多く、たむし(白癬菌)に塗ると免疫が抑えられ、一気に悪化・拡大してしまいます。まずは当院で顕微鏡検査を受けてください。
Q2. いんきんたむしは、性病ですか?
A. いいえ、性病ではありません。足の水虫と同じ「カビ」による感染症です。ご自身の足の水虫から、下着を履く際などに股間へ菌がうつってしまうケース、足の水虫を触って手からうつることが考えられます。恥ずかしがらずに早めにご相談ください。
Q3. 赤みやかゆみが消えましたが、薬をやめてもいいですか?
A. 見た目が綺麗になっても、皮むけの奥に菌が潜伏しています。自己判断で薬をやめると高確率で再発します。皮膚科で治ったと言われるまで塗り続けることが完治への絶対条件です。
Q4. 皮膚科以外で治療しても良いですか?
A. たむしに見えて違うものが数多くあります。皮膚の病気は1000以上あり、皮膚を専門にして修得するのに10年かかります。皮膚科以外の医師は、なぜか皮膚科が簡単と思うのか、安易に治療する医師もいますが、そんな簡単なものではありません。他の病気であればまずい(皮膚癌のこともあります)ので、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医のもとで治療を受けましょう。
Q5. 子供の顔に赤いリング状のブツブツができました。
A. 犬や猫、ウサギなどのペットからうつる「動物由来のたむし=顔面白癬」の可能性があります。早めにご来院ください。
Q6. 家族にうつらないか心配です。気をつけることは?
A. 肌が直接触れ合うことや、タオルの共有を避けてください。お風呂のお湯や、一緒に洗濯機で洗うことでは感染しませんので、過度な心配は不要ですが、こまめな掃除機がけは有効です。
Q7. 格闘技をやっている息子がたむしをもらってきました。
A. トンズランス感染症と呼ばれる、接触の多いスポーツ特有の白癬菌の可能性があります。感染力が非常に強いため、部活動の仲間にも広がらないよう、適切な抗真菌薬(時には飲み薬)による確実な治療が必要です。
Q8. 治療期間はどのくらいかかりますか?
A. 症状によりますが、塗り薬の治療で約1ヶ月半〜2ヶ月程度が目安です。
Q9. 北九州の夏場、仕事で作業着が汗だくになります。予防法はありますか?
A. 汗をかいて蒸れた環境は白癬菌が増える可能性があります。休憩時間に着替えをする、吸汗速乾性のインナーを着用する、帰宅後はすぐにシャワーを浴びて皮膚を清潔に保つことが予防策です。可能であれば、エアコンで気温を下げる方法もあります。
Q10. 股間の診察が恥ずかしいのですが…。
A. 皮膚科専門医にとっては日常的に診察している一般的な皮膚疾患ですので、どうぞご安心ください。患部の確認と検査のために少しだけ拝見させていただきますが、プライバシーに配慮し、スムーズに診断・治療を行います。放置して悪化させる前に、勇気を出してご受診ください。

「たむし」や「いんきんたむし」は、決して特殊な病気ではありません。しかし、間違った自己治療や、皮膚科以外の医師での治療(湿疹のぬり薬)が危険な疾患の一つです。
治らないかゆみや、広がる赤いリング状の湿疹にお悩みの方は、迷わずひびきの皮ふ科までご相談ください。顕微鏡検査と適切な治療で、快適な日常をサポートいたします。

執筆 ひびきの皮ふ科院長 日本皮膚科学会認定皮膚科専門医 小南賢吉郎
日付 2026年3月1日

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