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とびひ

とびひ|北九州市八幡西区学研都市ひびきの、本城学研台の皮膚科専門医による皮膚科、アレルギー科。

とびひ

 

【皮膚科専門医が解説】とびひ(伝染性膿痂疹)の3つのポイント

  • 虫刺されやあせもの掻き壊しから細菌が入り込み、火事の「飛び火」のようにあっという間に全身へ広がる皮膚の感染症です。
  • 高温多湿な環境で繁殖しやすいため、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医への早めの受診と適切な「抗菌薬(飲み薬・塗り薬)」による治療が完治への最短ルートです。
  • 患部周辺を石鹸の泡で優しく洗い流し、タオルの共有を避けるなど、ご家庭での正しいスキンケアと感染対策が非常に重要です。

 

 

とびひ 伝染性膿痂疹

とびひ 伝染性膿痂疹

掲載同意済

(鼻を触って、周りに広がることもあり、この例では、鼻にびらんがあります。)

とびひ 伝染性膿痂疹

とびひ 伝染性膿痂疹

掲載同意済

(皮がむけてじゅくじゅくになっています。はしっこの皮がむけています。痛みがあります)

とびひ 伝染性膿痂疹

とびひ 伝染性膿痂疹

掲載同意済

(皮がむけてじゅくじゅくになっています。はしっこの皮がむけています。痛みがあります)

概要

医学的には伝染性膿痂疹といいます。ブドウ球菌や、れんさ球菌など、皮膚に誰もが持っている菌が突如として感染症を起こしたものです。はじめは赤いだけです。皮膚がむけてびらんになり、汁が出てじゅくじゅくになり、痛みが出ます。いろいろ飛んで(飛び火して)新しい部分ができます。じゅくじゅくしたところがくっつくと他の人にもうつります。鼻の穴をいじって、そこにいる菌が全身にうつって広がることもあります。
 
区別する病気:湿疹 中毒疹 水疱性類天疱瘡、尋常性天疱瘡 その他類天疱瘡群 その他天疱瘡群 水疱症 接触皮膚炎 熱傷 固定薬疹 体部白癬、顔面白癬 皮膚カンジダ症 全身性接触皮膚炎 菌状息肉症 円板状エリテマトーデス 類乾癬 ジベルばら色粃糠疹  肥満細胞症 穿孔性皮膚症 など。経験を積んだ皮膚科専門医では上記を頭の中で考え数秒で区別ができることが多いです。(ときにはそうでないこともあります)
 
湿疹そっくりなことがあります。湿疹にとびひの治療をしてもなおりません。初期のとびひは湿疹と見た目が全く同じこともありますので、湿疹の治療をすると悪化して広がったり、じゅくじゅくが増えたりすることがあります。悪く言えば、悪化であり、よく言えば診断がつきやすくなるわけです。当初湿疹の治療をしてとびひとわかれば、その段階で抗生剤を使えば何の問題もありません。風邪であっても、当初は発熱だけで、膠原病の病気なのか、風邪なのか、腸炎なのか、わかりません。しかし、咳、のどの痛み、くしゃみなどが出るようになれば風邪とわかるようになるのです。このように、病気というのは初期の段階では診断がつかないことがあります。その場合は、時間がたつと、病気の特徴が出るようになり、診断が容易になるわけです。初期の段階では専門家であっても見極めが難しいこともありますが、皮膚科専門でない人よりも専門家のほうが皮膚を数多く見ているため早期の見極め能力は高いです。そのため、皮膚科専門医の受診が必要です。
 
治療:
20%程度は通常の抗生物質が効きにくいぶどう球菌もいますので、はじめに検査してどんな菌なのか、どんな抗生剤が効くのかを確かめることもあります。時にはうまく結果が出ないこともあります。乾いていたりして検査できないこともあります。何日かかかりますが、その結果を参照して、抗生剤をいろいろ考えて当院では処方を行います。塗り薬のことも飲み薬のこともあります。通常は7日程度で治りますが、薬が効きにくい菌では2週間、3週間など長くかかることになります。治癒したあとも、何回か繰り返す人もいますが、抗生剤で治りますので、心配はありません。
とびひはじゅくじゅくしたところが他の人にくっついて他の人にうつることがあるので、治療開始後は、うつりにくいように、ガーゼ、カットバン、服で隠してもよいです。兄弟でお風呂に一緒に入って移ったり、親子で感染することもあります。プールは他の人にうつることがあるので、入れません。
 
 

 

とびひ(伝染性膿痂疹)とは?

「とびひ」は、正式には伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)と呼ばれる細菌による皮膚の感染症です。

虫刺され、あせも、湿疹などを掻き壊した小さな傷口に細菌が感染し、水ぶくれやただれを作ります。そこから浸出液(汁)が出たり、かさぶたになったりし、その手で別の場所を触ることで、火事の火の粉が飛び散るように次々と症状が広がることから「とびひ」と呼ばれています。
特に乳幼児〜小学生のお子様に多く見られますが、大人でも感染することがあります。

 

北九州にお住まいの方へ:地域特性ととびひの関連性

 当院のある北九州エリア(北九州市八幡西区、若松区、遠賀町、岡垣町、水巻町、芦屋町、中間市)では、海と山に囲まれた自然豊かな環境である一方、夏場は非常に高温多湿になりやすい気候特性があります。

 響灘グリーンパークや平尾台などでのアウトドアレジャー、海遊びなどで虫刺されを経験するお子様も多く、また蒸し暑さによるあせもの発症も少なくありません。
さらに、春先には黄砂やPM2.5の飛来、スギ・ヒノキ花粉の影響で皮膚のバリア機能が低下し、湿疹になる方も多くいらっしゃいます。

 こうした「皮膚のバリア機能の低下」と「高温多湿による細菌の繁殖」が重なることで、北九州地域ではとびひが急速に悪化しやすい環境が整いがちです。ひびきの皮ふ科では、地域の環境やライフスタイルに合わせたきめ細やかな治療を行っています。

 

とびひの「2つの種類」と症状

とびひは、原因となる細菌の違いにより大きく2つの種類に分けられます。

 

種類 水疱性膿痂疹(すいほうせいのうかしん) 痂皮性膿痂疹(かひせいのうかしん)
原因菌 黄色ブドウ球菌など 化膿レンサ球菌等(まれに黄色ブドウ球菌も)
発症しやすい季節 主に夏(高温多湿の時期) 主に夏(高温多湿の時期)
かかりやすい年齢 7歳未満の乳幼児・小児に多いが成人も。 年齢問わず(大人にも多い)
主な症状 米粒〜小豆大の水ぶくれができ、すぐに破れてジュクジュクに。強いかゆみを伴う。 赤く腫れて膿を持ち、厚いかさぶた(痂皮)ができる。発熱やリンパ節の腫れを伴うこともある。
特徴 とびひの大多数を占める。 かさぶたが目立つがジュクジュクもある

とびひの原因・悪化させる要因

 とびひは、健康な皮膚に突然発症するだけではありません。以下のような要因で皮膚のバリア機能が壊れたところに細菌が入り込むことでも発症します。

  • 虫刺され・あせもの掻き壊し:強いかゆみから掻きむしることで傷ができます。
  • アトピー性皮膚炎や湿疹:日常的に皮膚のバリアが弱く、掻き傷ができやすい状態です。
  • すり傷・切り傷:外遊びでのケガから細菌が侵入します。
  • 鼻いじり:鼻の穴の入り口には「黄色ブドウ球菌」が常在していることが多く、鼻をほじった指で触ることで感染します。

 

ひびきの皮ふ科での治療法:皮膚科専門医の的確なアプローチ

 とびひの治療の基本は、原因菌を退治する抗菌薬(抗生物質)の内服と外用です。
近年は市販薬や以前処方された抗生物質が効かない「耐性菌」が増加しているため、専門医による適切な薬剤選択が不可欠です。

 

ひびきの皮ふ科の治療ステップ

STEP 1:🔍 診察と症状の評価

症状の広がり、種類を確認します。必要に応じて、細菌の培養検査を行い、原因菌と有効な抗生物質を特定します(耐性菌のチェック)。

STEP 2:💊 お薬の処方(内服薬・外用薬)

症状に合わせて、最適な抗菌薬を処方します。かゆみが強い場合は抗アレルギー薬(かゆみ止め)の内服も併用します。

STEP 3:📅 経過観察(数日〜1週間後)

お薬がしっかり効いているか確認します。6割程度のかたでは、数日〜1週間程度でかさぶたになり治癒へ向かいます。

とびひの主な治療薬 比較表

種類 薬の役割・特徴 代表的なお薬(例)
外用薬(塗り薬) 患部の細菌の増殖を抑える。ジュクジュクしている場合は軟膏ベースのものを使用することが多いです。 ゼビアックス、アクアチム軟膏、フシジンレオ軟膏、など
内服薬(飲み薬) 体の内側から細菌を退治する。全身に広がっている場合や治りにくい場合に必須となります。 ケフラール、フロモックス、セフゾン、メイアクト、ファロムなど(セフェム系・ペネム系など)
かゆみ止め(内服) 掻き壊しによる悪化を防ぐため、かゆみが強い場合に処方します。 ロラタジン、エピナスチン、レボセチリジン、ビラノア、ジルテックなど

※ステロイド外用薬は、細菌の増殖を助長する恐れがあるため、通常はとびひの部位には使用しません(湿疹が混在している場合など、皮膚科専門医の判断で慎重に併用しないと治らないことはあります)。

 

ご家庭での対処法と日常生活の注意点

お薬の治療ほどではありませんが、ご家庭でのケアも治癒のスピードを左右します。

 

  • 患部は「石鹸の泡」で優しく洗う
    「濡らしてはいけない」は誤解です。1日1〜2回、シャワーで洗い流すことが重要です。石鹸をしっかり泡立てて、手で撫でるように優しく洗い、細菌や浸出液を洗い流しましょう。
  • タオルの共有を避ける
    ご家族への感染を防ぐため、タオルの共有は避け、患者様はペーパータオルを使用するか、一番最後に入浴するようにしてください。
  • 爪を短く切る
    無意識に掻いてしまうことを防ぐため、爪は短く、滑らかに切り揃えておきましょう。
  • 鼻をほじらないように注意する
    原因菌が指先につくのを防ぎます。
  • ガーゼで覆う
    ジュクジュクしている患部は、薬を塗った後にガーゼを当てて覆い、他の部位や人に触れないように保護します。(絆創膏はだめではありませんが、蒸れて悪化することがあるため、通気性の良いガーゼをおすすめします)。

 

とびひに関するQ&A(よくあるご質問)

 

Q1. 保育園や幼稚園、学校は休ませないといけませんか?

A. 必ずしも休む必要はありません。ただし、患部をガーゼや包帯、服でしっかり覆い、浸出液(汁)が直接他の人に触れてうつらないように処置できていることが大切となります。広範囲に広がっている場合やはお休みを検討します。

Q2. お風呂は入ってもいいですか?湯船には浸かれますか?

A. シャワーで清潔にすることは非常に重要ですが、湯船(浴槽)に浸かるのは治るまで避けてください。浴槽の水にはバイ菌がいることがあるためです。周囲を石鹸の泡で優しく洗い、シャワーで流すだけにしましょう。

Q3. プールには入れますか?

A. プールの水で直接うつるわけではありませんが、肌が触れ合うことで感染が広がるため、とびひが完全に治る(かさぶたが乾燥して落ちる)まではプールはお休みしてください。ビート板やタオルの貸し借りでもうつります。

Q4. 兄弟や家族にうつらないようにするにはどうすればいいですか?

A. 患者様は入浴を一番最後にし、シャワーのみにしてください。タオルの共有は厳禁です。

Q5. 市販薬(オロナインなど)で治りますか?

A. とびひは細菌感染症のため、病院の処方薬(特に抗生物質の内服)が必要です。そもそも皮膚の病気は1000以上あり、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医でなければ、他の皮膚の病気と区別ができません。皮膚科専門医の受診が必要です。市販の殺菌消毒薬やステロイド剤を自己判断で塗ると、かえって悪化することが多いため、早めに皮膚科をご受診ください。

Q6. 大人でもとびひになりますか?

A. はい、大人でもかかります。大人の場合は「痂皮性膿痂疹」というタイプになることもあり、基礎疾患や免疫低下がある場合は注意が必要です。

Q7. 絆創膏は貼ったほうがいいですか?

A. 一般的な絆創膏は滲出液の吸収力が低く、中で細菌が繁殖してとびひが悪化・拡大する原因になることもあります。滲出液があるときはガーゼをしてその上から巨大な絆創膏(4×4cmなども市販されています。)をするなど検討してください。それでもうまくいかないことがあります。お薬を塗った後は、通気性の良いガーゼをテープで留めるようにしてください。はずれそうなら包帯も追加を検討してください

Q8. 治った後に跡は残りますか?

A. 適切な治療を早期に行えば、ほとんどの場合はきれいに治ります。ただし、深く掻き壊してしまったり、治療が遅れて重症化したりすると、瘢痕が残る場合があります。炎症後色素沈着(シミのような跡)が起きた場合は数日-2年で消えることが多いです。

Q9. 治療を始めてから、いつ頃治りますか?

A. 抗生物質が適切に効けば、6割くらいのかたは、3日〜1週間程度でジュクジュクが乾燥しかさぶたになり、治癒に向かいます。お薬は症状が良くなったからといって自己判断でやめず、医師の指示通り使い切ることが大切です。

Q10. 何度も繰り返すのはなぜですか?

A. 原因となる「虫刺され」「あせも」「アトピー性皮膚炎」などのベースとなる皮膚トラブルがコントロールできていない可能性があります。しかし、何の異常もないのに繰り返すかたのほうが多いです。菌の強毒性によるもの、家族内に保菌者がいる可能性があります。また、鼻の中に原因菌を保菌している場合も繰り返しやすいです。繰り返す場合はその都度治療を行います。家族4人が5回とびひを繰り返すということもまれにはあります。


とびひは「あっという間に広がる」のが特徴ですが、皮膚科専門医での適切な治療でスムーズに改善します。肌に怪しい水ぶくれやただれを見つけたら、悪化する前に北九州市八幡西区ひびきのの「ひびきの皮ふ科」へお気軽にご相談ください。

執筆 ひびきの皮ふ科院長 日本皮膚科学会認定皮膚科専門医 小南賢吉郎 2026年2月23日

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