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アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎|北九州市八幡西区学研都市ひびきの、本城学研台の皮膚科専門医による皮膚科、アレルギー科。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は乳児、幼児、少年、青年、壮年、高齢者と、幅広い年齢に見られます。簡単に言うと、乳児では2ヶ月以上、それ以外では6ヶ月以上、体中に赤み、かゆみが出て左右対称なものです。乾燥も起きます。数年で治ることもあれば40年続く人もいます。子供の頃一度治り、成人で再発することもあります。

原因

皮膚のバリア機能をつかさどるフィラグリン遺伝子異常による皮膚バリア機能の障害が考えられています。そのため乾燥し、赤みが出て、かゆくなり湿疹ができます。皮膚バリア機能障害の結果としてアレルギー反応が出ますので、アレルギーがはじめの原因ではなく、バリア機能の遺伝子異常が原因です。その結果としてアレルギー反応=湿疹が出るのです。

 

少年期によくみられる肘や、膝の裏のゴワゴワと分厚い赤み

掲載同意済
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区別が必要なもの

尋常性乾癬 尋常性天疱瘡 水疱性類天疱瘡 類乾癬 菌状息肉症 成人T細胞白血病 セザリー症候群  皮脂欠乏性湿疹 慢性湿疹 接触皮膚炎全身型 接触皮膚炎症候群 自家感作性皮膚炎 ビダール苔癬 異汗性湿疹 NETHERTON症候群 光線過敏症 慢性光線性皮膚炎 多形日光疹 遠心性環状紅斑 全身性エリテマトーデス 皮膚筋炎 混合性結合組織病 アナフィラクトイド紫斑 蕁麻疹 結節性痒疹 多形慢性痒疹 妊娠性痒疹 中毒疹 慢性中毒疹 播種状紅斑丘疹型薬疹 反応性穿孔性膠原線維症 サルコイドーシス 体部白癬

これらは、皮膚科が専門でない医師には30分かけてもわかりませんが、皮膚科専門医であれば、早ければ数秒で区別ができます。皮膚の病気は1000種類以上ありますが、何万人も皮膚ばかり見てきた皮膚科専門医でしかできない特徴です。アトピー性皮膚炎は皮膚科専門医の受診が必要です。

治療

乾燥に対して医療用の効果の高い保湿剤を使いをして皮膚の体質を良くし、ステロイド軟膏や、タクロリムス軟膏、コレクチム軟膏、モイゼルト軟膏で赤みを押さえていくのが基本です。最近では赤みが消えたあとも週に2回塗って予防するプロアクティブ療法も世界的に言われ当院でも行っています。塗り薬で抑えられなければ、当院では最新型の光線治療エキシマライトを行うこともでき、より早く抑えることを考えています。全身に当てる光治療の機械も当院にはあります。当院では0歳から成人まで治療しています。長く続いてもいつかは必ず治る病気ですから、根気強く治療しましょう。かゆみによる苦しみや、皮膚バリア機能障害による感染症などから、生活の質がかなり改善しますので、押えるだけでもとても大切なのです。皮膚科専門医の定期的な受診をしていれば、しないときと比べて人生が変わります。

エキシマライトの写真
エキシマライト
アトピー性皮膚炎
ナローバンドUVB(紫外線治療器)
アトピー性皮膚炎
ナローバンドUVB

 

 

(区別が必要なもの)菌状息肉症

菌状息肉症
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はじめは赤くてアトピー性皮膚炎と間違われやすい癌の一つです。何年もかかって進行するためわかりにくいので、アトピー性皮膚炎は経験のある皮膚科専門医のもとで治療することが重要です。アトピー性皮膚炎は、似ている病気がたくさんあり、皮膚科専門医でなければ区別は難しいものが多いです。当院ではこれまでの菌状息肉症の数十例の経験を生かして診療に当たります。

生活について

ダニ、ハウスダストに陽性の人は多いので、ほこりで悪化することがあります。掃除をときには行いましょう。汗で悪化する人は、シャワーを浴びて汗を洗い流しましょう。汗をかくこと自体は悪くはありません。

 

ステロイド外用剤の塗り方

ステロイド外用剤以外にもモイゼルト軟膏、コレクチム軟膏、プロトピック軟膏などがありますが、現在の医学で、標準的で効果があり最も基本的なものがステロイド外用剤です。日本皮膚科学会でも推奨されています。ぜひ日本皮膚科学会のホームページをご覧ください。患者さん向けの内容があります。 指先からはじめの指のしわまでの距離(約2cmくらい)をチューブから出すと、両手のひらと同じ面積に塗るのが一般的です。刷り込みすぎて薄く塗ると効果が低くなります。こうすると「塗り薬が効かない」ことになってしまいます。効かせるためにはある程度の適正な量が必要です。

ステロイド外用の誤解について

「ステロイドの塗り薬は何か悪いと聞いたことがありますが・・・」→正しくは、「皮膚科専門医以外の人が使えば」という言葉がつきます。

皮膚科専門医以外の医師や、一般の人の判断で使うと、問題が起きる場合があります。皮膚科の通院をやめて、自己判断で使うと問題が起こります。ステロイド(副腎皮質ホルモン)の塗り薬は皮膚科専門医の定期的な通院の下で使用すれば安全に使用できることがほとんどです。それは、1つは皮疹の強さから、数多くの種類のステロイド外用剤の種類を選ぶことができるためです。症状より軽い薬を使うと、効果がありませんし、症状より強い薬を長く使うと副作用が出ることもあります。。

またステロイドの塗り薬の副作用は皮膚症状を見分けないとわかりませんが、皮膚の病気には1000以上あり、これを知らないと判断できません。副作用なのか、別の皮膚の病気なのか、もとの病気の悪化なのか、見極める必要があります。このような技術を身につけるには、皮膚科だけを専門に見て10年かかります。皮膚科専門医は皮膚の診断の専門家です。皮膚科専門医はステロイドをどのように使うと体に悪いのかを知っているので、それを回避する使い方ができます。皮膚科専門医の技量があれば、30年使っても大丈夫な人もいます。お近くの皮膚科専門医の診察を受けると良いでしょう。たとえ一時的に悪化しても、回避する手段を持っています。
ステロイド外用剤は体内に吸収される量が微量のため、ステロイド内服に見られる副作用である胃潰瘍、骨粗しょう症、免疫抑制、肥満などを起こすことが現実的にはほぼありません。(ステロイドの内服であっても、合併症の予防薬と一緒に使えば合併症はかなり抑えることができます。)

ステロイド外用剤で色が黒くなる? →海水浴の日焼けのあとに黒くなる場合がありますが、これはステロイドを塗らなくても黒くなりますよね。これと同じで、湿疹は赤みが治るときに黒くなることもあるのです。これはステロイドと関係ありません。そして、炎症を抑える状態が続けば、時間はかかりますが、薄くなっていきます。

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