MENU

ステロイドの塗り薬

ステロイドの塗り薬|北九州市八幡西区学研都市ひびきの、本城学研台の皮膚科専門医による皮膚科、アレルギー科。

ステロイドの塗り薬

 

ステロイドの塗り薬

 

 

皮膚科専門医からのメッセージ

ステロイドの塗り薬について

ステロイドの塗り薬は誤った情報、デマがひろまっています。過去にはステロイドの塗り薬の誤った情報が社会的な問題となり、ステロイドを使わず皮膚の病気がかなり悪化して入院する人が続出していました。今はかなり減ってきましたが、まだ一部残っているようです。インターネットは誰でも誤った情報でも何でも書くことができるので、情報の出所が信頼できるところなのかしっかり確かめましょう。

1. ステロイドは怖い薬ではありません 炎症を素早く抑える、皮膚科診療における重要な治療薬です。
2. ランク選びと塗る量が重要です 部位・症状に合わせた強さと、FTUに基づく十分量が改善の近道です。
3. 自己判断で中断しないことが大切です 皮膚科専門医の指示通りに使用することで、副作用を防ぎ、再発もコントロールできます。

1. はじめに:ステロイド外用薬に対する不安をお持ちの方へ

「ステロイドの塗り薬は何か悪いと聞いたことがありますが・・・」→正しくは、「皮膚科専門医以外の人が使えば」という言葉がつきます。

皮膚科専門医以外の医師や、一般の人の判断で使うと、問題が起きる場合があります。皮膚科の定期的な通院をやめて、自己判断で使うと問題が起こります。ステロイド(副腎皮質ホルモン)の塗り薬は皮膚科専門医の定期的な通院の下で使用すれば安全に使用できることがほとんどです。それは、1つは皮疹の強さから、数多くの種類のステロイド外用剤の種類を選ぶことができるためです。症状より軽い薬を使うと、効果がありませんし、症状より強い薬を長く使うと副作用が出ることもあります。

2. ステロイド外用薬とは?

ステロイド(副腎皮質ホルモン)は、もともと私たちの体の中(副腎)で作られているホルモンの一種です。このホルモンが持つ強力な「抗炎症作用」と「免疫抑制作用」を人工的に合成し、お薬にしたものがステロイド外用薬です。

皮膚が赤く腫れる、ブツブツができる、強いかゆみが出るなどの症状は、皮膚の内部で「炎症」が起きているサインです。ステロイドの塗り薬は、これらの「皮膚の火事(炎症)」を細胞レベルで素早く鎮火させ、かゆみや赤みを根本から抑える効果があります。

現在の医学で、標準的で効果があり最も基本的なものがステロイド外用剤です。日本皮膚科学会でも推奨されています。ぜひ日本皮膚科学会のホームページをご覧ください。患者さん向けの内容があります。

主な適応症状と原因

アトピー性皮膚炎
バリア機能の低下とアレルギー反応
接触皮膚炎(かぶれ)
特定の物質に触れたことによる刺激・アレルギー
手湿疹(手荒れ)
水仕事や乾燥によるバリア破壊
虫刺され
虫の唾液や毒素に対するアレルギー反応
脂漏性皮膚炎
カビの一種による炎症の可能性も推定

3. ステロイドの強さ(ランク)と比較表

皮膚の厚さは体の部位によって大きく異なります。まぶたなどの薄い皮膚では薬が吸収されやすく、手のひらや足の裏などの厚い皮膚では吸収されにくくなっています。そのため、ステロイド外用薬は強さによって5つのランクに分類されており、症状の重さや塗る部位、年齢に合わせて医師が適切に選択します。

ランク(強さ) 特徴と主な使用部位 代表的な成分名・商品名(例)
1 重症の皮膚炎。手のひら・足の裏などの皮膚が厚い部位。皮膚科専門医以外では危険。 クロベタゾール、ダイアコート
2 重症〜中等症の皮膚炎。体幹(胴体)や手足など。皮膚科専門医以外が使うと危険。 アンテベート、マイザー、ネリゾナ
3 中等症の皮膚炎。皮膚科以外では最も一般的に処方。顔や首以外の体幹など。 ベトネベート、リンデロン
4 顔、陰部など。 ロコイド、クロベタゾン、リドメックス
5 現在は医療機関であまり処方されません(市販薬に含まれることが多い)。 プレドニゾロンなど
⚠️ 専門医からのアドバイス
早く治したいからといって、顔に強いランクの薬を塗ったり、逆に副作用を怖がって体に弱い薬を薄く塗ったりするのは逆効果です。「適切な部位に、適切な強さを」が鉄則です。

4. 早くきれいに治すための「正しい塗り方」

ステロイド治療がうまくいかない最大の原因は、「塗る量が少なすぎる」ことです。十分な量を使わなければ、火事はいつまで経っても消火できません。

🧴 目安は「1 FTU(フィンガー・チップ・ユニット)」

  • チューブタイプ(軟膏・クリーム)の場合
    大人の人差し指の先端から第一関節まで薬を出した量が「1 FTU(約0.5g)」です。
  • ローションタイプの場合
    1円玉大に出した量が「1 FTU」です。

【1 FTUで塗れる範囲の目安】
大人の手のひら2枚分(指の面積も含む)です。
「塗った後に皮膚がテカテカ光り、ティッシュペーパーが貼り付くくらい」が適量です。すり込むのではなく、皮膚に乗せるように優しく広げてください。

FTU(フィンガー・チップ・ユニット)の目安チューブタイプ軟膏 / クリーム指先から第一関節までこの長さに出した量1 FTU ≒ 0.5g塗れる範囲の目安大人の手のひら2枚分(指の面積も含む)

皮膚科専門医の定期的な通院をしていれば、安全に使うことができます。皮膚の病気は、皮膚科専門医の定期的な受診をお勧めします。

5. 治療ステップの図解:プロアクティブ療法

アトピー性皮膚炎の場合、良くなったからといって急にステロイドをやめると、皮膚の下に隠れていた炎症が繰り返すことがあります。そこで推奨されているのが「プロアクティブ療法」です。

1

寛解導入期(火事の消火)

症状:赤み、強いかゆみ、ブツブツ

治療:ステロイドを1日2回、たっぷり塗る!

2

移行期(くすぶる火種を消す)

症状:見た目はきれいだが、皮膚の下に炎症が残っている

治療:ステロイドを急にやめず、週に2回程度に減らす。保湿剤も併用。

3

維持期(予防とバリア機能強化)

症状:健康な皮膚の状態

治療:保湿剤を毎日しっかり塗る。ステロイドは症状が出た時だけ。

ポイント
表面上きれいになっても、皮膚の下に炎症が残っていることがあります。皮膚科専門医の指示に従い、急に中止せず、徐々に減らしていくことが大切です。

6. 北九州市の気候・環境と日常生活の注意点

🌸 春先の黄砂とPM2.5

当院のある北九州エリア(北九州市八幡西区、若松区、遠賀町、岡垣町、水巻町、芦屋町、中間市)は地理的に大陸からの季節風の影響を受けやすく、春先は黄砂やPM2.5が多く飛来します。これらが皮膚に付着すると、バリア機能が低下した肌ではアレルギー反応やかぶれ(接触皮膚炎)を起こしやすくなります。

対策:帰宅後は速やかに洗顔・シャワーで汚れを落としましょう。症状が出たら早めにステロイドで炎症を抑えます。

☀️ 夏の高温多湿と紫外線

海に面しつつも、夏の北九州は蒸し暑くなりやすく、汗による「あせも(汗疹)」や、紫外線によるダメージで皮膚炎が悪化するケースが急増します。

対策:汗をかいたらこまめに優しく拭き取り、通気性の良い衣服を選びましょう。ステロイド治療中も日焼け止めは併用可能です(ステロイドを塗った上から優しく重ね塗りします)。

❄️ 冬の乾燥と関門海峡の冷たい風

冬場は乾燥に加え、北九州特有の冷たい風(響灘や関門海峡からの風)が肌から水分を奪います。乾燥はアトピー性皮膚炎の最大の大敵です。

対策:暖房の効いた室内では加湿器を使用し、入浴後は5分以内にたっぷりの保湿剤を全身に塗りましょう。「保湿+必要な部位へのステロイド」が冬を乗り切るコツです。

7. 副作用に関する誤解と真実

❌ 誤解1:「ステロイドを塗ると皮膚が黒くなる」 ⭕ 真実

ステロイド自体が肌を黒くすることはありません。炎症が長く続いた結果としてメラニン色素が沈着する「炎症後色素沈着」です。むしろ、ステロイドで早く炎症を抑える方が、結果的に黒ずみを防ぐことができます。

❌ 誤解2:「一度使うとやめられなくなる」 ⭕ 真実

依存性はありません。アトピー性皮膚炎でやめられなくなるのは、前述の「プロアクティブ療法」を行わず、中途半端にやめて再発を繰り返していることも理由の1つです。

❌ 誤解3:「体内に蓄積して内臓に悪影響が出る」 ⭕ 真実

ステロイド外用剤は体内に吸収される量が微量のため、ステロイド内服に見られる副作用である胃潰瘍、骨粗しょう症、免疫抑制、肥満などを起こすことが現実的にはほぼありません。これを混同している人が多いです。

※ご注意
 ステロイドの塗り薬の副作用は皮膚症状を見分けないとわかりませんが、皮膚の病気には1000以上あり、これを知らないと判断できません。副作用なのか、別の皮膚の病気なのか、もとの病気の悪化なのか、見極める必要があります。このような技術を身につけるには、皮膚科だけを専門に見て10年かかります。
 皮膚科専門医は皮膚の診断の専門家です。皮膚科専門医はステロイドをどのように使うと体に悪いのかを知っているので、それを回避する使い方ができます。皮膚科専門医の技量があれば、30年使っても大丈夫な人も多くいます。お近くの皮膚科専門医の診察を受けると良いでしょう。たとえ一時的に悪化しても、回避する手段を持っていますので心配はありません。

 

ステロイド外用の誤解について

ステロイドの塗り薬の誤解
ステロイドの塗り薬の誤解

ステロイドの塗り薬は誤った情報、デマがひろまっています。過去にはステロイドの塗り薬の誤った情報が社会的な問題となり、ステロイドを使わず皮膚の病気がかなり悪化して入院する人が続出していました。今はかなり減ってきましたが、まだ一部残っているようです。インターネットは誰でも誤った情報でも何でも書くことができるので、情報の出所が信頼できるところなのかしっかり確かめましょう。

「ステロイドの塗り薬は何か悪いと聞いたことがありますが・・・」→正しくは、「皮膚科専門医以外の人が使えば」という言葉がつきます。

皮膚科専門医以外の医師や、一般の人の判断で使うと、問題が起きる場合があります。皮膚科の定期的な通院をやめて、自己判断で使うと問題が起こります。ステロイド(副腎皮質ホルモン)の塗り薬は皮膚科専門医の定期的な通院の下で使用すれば安全に使用できることがほとんどです。それは、1つは皮疹の強さから、数多くの種類のステロイド外用剤の種類を選ぶことができるためです。症状より軽い薬を使うと、効果がありませんし、症状より強い薬を長く使うと副作用が出ることもあります。
またステロイドの塗り薬の副作用は皮膚症状を見分けないとわかりませんが、皮膚の病気には1000以上あり、これを知らないと判断できません。副作用なのか、別の皮膚の病気なのか、もとの病気の悪化なのか、見極める必要があります。このような技術を身につけるには、皮膚科だけを専門に見て10年かかります。皮膚科専門医は皮膚の診断の専門家です。皮膚科専門医はステロイドをどのように使うと体に悪いのかを知っているので、それを回避する使い方ができます。皮膚科専門医の技量があれば、30年使っても大丈夫な人も多くいます。お近くの皮膚科専門医の診察を受けると良いでしょう。たとえ一時的に悪化しても、回避する手段を持っていますので心配はありません。
ステロイド外用剤は体内に吸収される量が微量のため、ステロイド内服に見られる副作用である胃潰瘍、骨粗しょう症、免疫抑制、肥満などを起こすことが現実的にはほぼありません。これを混同している人が多いです。(ステロイドの内服であっても、合併症の予防薬と一緒に使えば合併症はかなり抑えることができます。)。これをステロイドの塗り薬でもおこると考えて、「ステロイドの塗り薬は何か悪いと聞いたことがありますが・・・」と言われるかたがおられますが、これは誤りです。
「ステロイド外用剤で色が黒くなるのでは?」と言われるかたもおられます →海水浴の日焼けのあとに黒くなる場合がありますが、これはステロイドを塗らなくても黒くなりますよね。これと同じで、湿疹は赤みが治るときに黒くなることもあるのです。これはステロイドと関係ありません。そして、炎症を抑える状態が続けば、時間はかかりますが、薄くなっていきます。湿疹が治ったあと黒くなるのをステロイドを塗ったためと誤認した結果、このように言われるかたがおられるのです。間違いです。

ですから、ステロイドの塗り薬は、ステロイドの塗り薬の専門家である皮膚科専門医の定期的な受診が必要であり、そのようにすれば安全に使えます。皮膚科の定期的な通院は、患者さんからすれば「ちらっと見ただけ」という人がいるかもしれません。しかし、数万人もみているので、皮膚科専門医でない普通の医師が30分かけてみてもわからないことが数秒でわかるのです。皮膚に特化して研ぎ澄まされた視診能力を持っているのです。そこが皮膚科専門医の違いです。こうやってステロイドの塗り薬の副作用チェックを行っているのです。

8. よくある質問(Q and A)

Q1. ステロイドと保湿剤、どちらを先に塗ればいいですか?
A1. 基本的には「保湿剤を先に全体に塗り、その後にステロイドを赤い部分(炎症部位)にだけ重ねて塗る」ことをお勧めしています。(皮膚科の中には逆の説もあり、そうしている皮膚科医もいますが見解の違いです。)
Q2. 症状が良くなったら、すぐに塗るのをやめてもいいですか?
A2. 自己判断での中止は再発の原因になります。例えば、アトピー性皮膚炎の場合は、見た目がきれいになっても皮膚の下に炎症(火種)が残っているため、皮膚科専門医の指示に従って徐々に塗る回数を減らしていく(プロアクティブ療法)ことが大切です。他にも大きな要因が多数あるので、実際には皮膚科専門医の元での治療継続が重要です。
Q3. 赤ちゃんや子供にステロイドを塗っても大丈夫ですか?
A3. はい、大丈夫です。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医は、お子様の年齢や塗る部位に合わせて、吸収率を考慮した適切なランクの薬を処方します。他科の医師とは使い方が違います。放置してかきむしってしまう方が、皮膚へのダメージが大きくなります。
Q4. 市販のステロイド薬と病院で処方される薬はどう違いますか?
A4. 病院では最強ランクから弱いものまで細かく選べますが、市販薬は安全性を考慮して「Strong(強い)」以下のランクしか販売されていません。ステロイドも数多くあるので、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医でなければ、選別は不可能です。病勢も毎回変わり得ます。皮膚の病気は皮膚科をご受診ください。
Q5. 妊娠中や授乳中でもステロイドの塗り薬は使えますか?
A5. 塗り薬であれば、血液中に入る量はごくわずかなので、赤ちゃんへの影響はほとんどなく安全に使用できます。
Q7. 古いステロイドの残りを見つけました。使ってもいいですか?
A7. 使用期限を経過しているものや、いつ処方されたか分からないものは使用しないでください。成分が劣化していたり、雑菌が繁殖している恐れがあります。また、過去の症状と現在の症状が違うことが多いので、別の薬になることが多いです。
Q8. 薬を塗ってかえって赤くなったり、ヒリヒリした場合はどうすればいいですか?
A8. 薬の成分や基剤(軟膏・クリームなどの種類)が肌に合わず、かぶれている可能性があります。直ちに使用を中止し、早めに当院へご相談ください。ステロイドのぬり薬でかぶれることはほとんどありますが、非常にまれにはあります。数千人は診察しないと、そんな症例には当たらないので、皮膚科専門医のもとでなければ、ステロイドのぬり薬は安全に使えないでしょう。
Q9. 軟膏とクリーム、ローションはどう使い分けますか?
A9. 軟膏は刺激が少なく保湿力が高いため、乾燥した患部やジュクジュクした患部など万能に使えます。初心者向けです。クリームはベタつきが少なく伸びが良いですが、傷口には刺激を感じることがあります。ローションは頭皮などの有毛部に適していますが、やはりキズにはしみることが多いです。
 
 
 

最後に

いかがでしたでしょうか。ステロイド外用薬は、皮膚科専門医と二人三脚で正しく使えば、皮膚トラブルを速やかに解消し、健やかな肌を取り戻すための最強の味方になります。不安なこと、分からないことがあれば、一人で悩まずにいつでも「ひびきの皮ふ科」へご相談ください。

執筆 ひびきの皮ふ科院長 日本皮膚科学会認定皮膚科専門医 小南賢吉郎 2026年3月12日

 

 

保険順番受付 24時間しみ
カウンセリング予約受付
24時間医療脱毛
カウンセリング予約受付