乾癬(かんせん)、尋常性乾癬(じんじょうせいかんせん)とは?

乾癬を克服して楽しい生活にしましょう
乾癬

乾癬を克服して楽しい生活にしましょう
乾癬(かんせん)は、皮膚の炎症により新陳代謝が異常に速まる病気で、周囲の人にうつることはありません。
症状は皮膚だけでなく、爪の変形や関節の痛みとして現れることもあります。
治療は外用薬(塗り薬)を基本とし、当院では光線療法(エキシマライト・ナローバンドUVB)や内服療法も行っています。
尋常性乾癬は、日本人の約0.1〜0.3%にみられる何年も続く皮膚の病気です。
1〜10cm大の赤みができ、その表面には白い粉のような鱗屑(りんせつ)が重なって見られるのが特徴です。ふけではないので、不潔なものではありません。
赤みの境界がはっきりしており、分厚くなることも多いです。頭皮・肘・膝・腰などに多く、場合によっては全身に広がることもあります。
乾癬はうつる病気ではなく、不潔さとも無関係です。他人にうつりません。握手・入浴・プール等でも感染しません。
乾癬(尋常性乾癬など)は、免疫の仕組みが過剰に働くことで皮膚の炎症が続き、皮膚の生まれ変わり(ターンオーバー)が速くなって起こる病気です。免疫の異常により皮膚の新陳代謝(ターンオーバー)が過剰に早まることで発症します。数年から数十年にわたり慢性的に経過することが多い病気です。

尋常性乾癬
乾癬にはいくつかのタイプがあり、症状も異なります。
| 部位 | 症状のポイント | 皮膚科専門医の視点 |
|---|---|---|
| 頭皮 | 境界がはっきりした赤みと厚いフケ | 脂漏性皮膚炎と似ていますが、治療法が異なります。 |
| 肘・膝・腰 | 摩擦が多い場所に厚い皮むけ | 乾癬の最も代表的な部位です。 |
| 爪 | 凹み、変色、爪が浮く | 爪水虫(爪白癬)との見極めは皮膚科しかできません。 |
| わき・陰部 | 赤みはある | 湿疹やカンジダとの区別に注意が必要です。 |
皮膚の症状に加えて、**「指などの関節が痛む」といった症状がある場合、乾癬性関節炎の可能性があります。放置すると関節の変形を招く恐れがあるため、早期の全身治療(内服・注射)が推奨されます。必要な場合は大きい病院にご紹介いたします。
乾癬の正確な原因はまだ完全には解明されていませんが、以下のような要因が関与していると考えられています。
ケブネル現象(刺激を避ける): 擦れた場所に新しい発疹が出る性質があります。体を洗う時にナイロンタオルでゴシゴシ擦ることや、きついベルトの摩擦には注意しましょう。
当院では、患者様の症状・重症度に応じて最適な治療を組み合わせて行います。
「塗り薬だけではなかなか良くならない」という方もご安心ください。現在は治療の選択肢が格段に増えています。
基本はステロイド外用薬とビタミンD3外用薬です。
これらが一つになった「配合剤」は、1日1回の塗布で済み、利便性と効果の両立が可能です。ローション、軟膏、スプレータイプなどがあります。
→ 多くの患者様がまずこの治療から開始します。
| 種類 | 主な目的 | 強み | 注意点(よくある誤解) |
|---|---|---|---|
| ステロイド外用 | 炎症を素早く抑える | 早く楽になる | 自己判断の中断で再燃しやすい |
| ビタミンD3外用 | 角化・増殖の調整 | 維持・再燃予防に有用 | |
| 配合剤(ステロイド+VitD) | 即効性+維持の両立 | 塗るのが楽 | 部位により使い分けが必要 |
外用で不十分な場合や、範囲が広い場合に非常に有効です。
皮疹が広範囲な方は免疫を調整する内服薬を行います。
爪・関節症状がある方には、大きい病院にご紹介し、免疫を調整する内服薬や、原因物質をブロックする生物学的製剤(注射)の検討・連携を行います。

ナローバンドUVB 頭の先から足まで当てられるタイプ
紫外線治療器で全身に広がる乾癬に有効。紫外線の有害な波長をカットし、治療に必要な波長だけをかなり選択的に狭めて使う安全性の高い治療が可能です。
当院では特に、全身型があり、広範囲の乾癬であっても治療しています。

エキシマライト
紫外線の有害な波長をカットし、治療に必要な波長だけをさらに選択的に狭めて使う安全性の高い治療が可能です。部分的に強く照射できる最新機器で、ナローバンドUVBより効果が高い場合があります。
外用薬(塗り薬)だけでは改善しにくい症状や、広範囲に広がる乾癬に対し、当院では最新の光線療法を行っています。
患者様の症状の範囲や部位に合わせて、最適な機器を選択します。
| 項目 | ナローバンドUVB | エキシマライト |
|---|---|---|
| 治療の特徴 | 全身の広い範囲を一度に照射 | 治りにくい部分をピンポイントで照射 |
| 主な対象部位 | 体幹(お腹・背中)、手足全体 | 肘・膝・頭皮・手足の一部 |
| 照射時間 | 数分程度 | 数秒〜数十秒 |
| 通院の目安 | 週1〜2回(症状安定後は間隔を空けます) | 週1-2回程度(短期間で効果が出やすい) |
| 痛み・熱感 | ほとんどありません(温かみを感じる程度) | ほとんどありません |
光線療法は健康保険が適用される治療です。
| 3割負担の方 | 1回 約1,000円前後 |
|---|
(※再診料や処方箋料が別途かかります。照射する部位の数に関わらず、1回あたりの手技料は一定です。)
尋常性乾癬は長期にわたる慢性疾患ですが、適切な治療によりコントロールすることが可能です。
「皮膚が赤くて人目が気になる」「爪が変形して治らない」「かゆみや痛みで困っている」などの症状でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
北九州市八幡西区のひびきの皮ふ科は、乾癬の専門治療を行っています。
患者様一人ひとりの生活に合わせた最適な治療法をご提案いたします。
当院は北九州市八幡西区本城学研台にあります。ひびきの学研都市にあります。患者さんは八幡西区だけでなく、若松区も一歩隣ですので、よく来られますし、中間市、岡垣町、水巻町、芦屋町、遠賀町の方もよく来られます。
執筆:ひびきの皮ふ科 院長 日本皮膚科学会認定皮膚科専門医 小南賢吉郎 2026年2月11日