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酒さ様皮膚炎

酒さ様皮膚炎|北九州市八幡西区学研都市ひびきの、本城学研台の皮膚科専門医による皮膚科、アレルギー科。

酒さ様皮膚炎 

こんなお悩みありませんか?

酒さ様皮膚炎 医師と患者診察風景

「長く使っていた顔の塗り薬をやめたら、赤みやブツブツが一気に出てきた」「顔の赤みがなかなか引かず、常にほてったようになっている」「皮膚が薄く敏感になり、市販の化粧品がしみる」といった悩みを抱えていませんか?これらは、顔の血管が拡張して炎症を起こす**酒さ様皮膚炎(しゅさようひふえん)の症状かもしれません。酒さ様皮膚炎は、顔に赤みやブツブツが現れる点で酒さ(しゅさ)**という病気と似ていますが、実は原因が異なり、一般のかたが市販薬を使ったり、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医以外の医師が、長期間のステロイドのぬり薬を使うことが引き金となって起こる皮膚トラブルです。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医が使えば、使い方、副作用、副作用対策など熟知しているため、何十年使ってもほぼ問題ありません。しかし、ステロイドのぬり薬は5年以上、数千人など皮膚科だけを専門にトレーニングして身につく高度な治療ですので、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医以外には難しいのです。心当たりがある場合は、悪化させないよう早めに専門的な対策をとることが大切です。
 ステロイドのぬり薬は、世の中では悪者のように言われることもありますが、これは日本皮膚科学会認定皮膚科専門医以外のかたがステロイドのぬり薬を使い、悪い結果を招くことがあるからです。皮膚の病気は日本皮膚科学会認定皮膚科専門医の継続的な受診が必要なのです。

酒さ様皮膚炎とは

酒さ様皮膚炎とは、主にステロイドの塗り薬を顔に長期間使用したことで生じる皮膚炎です。塗っていた部分に慢性的な赤み(紅斑)やニキビのようなブツブツ(丘疹・膿疱)があらわれ、ほてり(灼熱感)を伴います。ステロイドを中止した直後に症状が一時的に悪化し、その後ゆっくり改善していく経過をたどることがあります。これは皮膚の反応が一時的に強まるリバウンド現象で、驚かれるかもしれませんが適切な治療で乗り越えることができます。酒さ様皮膚炎は文字通り酒さに似た見た目の症状ですが、原因が明確に特定できる点で、原因不明の慢性炎症疾患である酒さと異なります。

症状

酒さ様皮膚炎の主な症状は次のとおりです。

酒さ様皮膚炎 イメージ

  • 顔の赤みが続く: ステロイドを塗ったところの肌が赤くなり、毛細血管が拡張して見えることもあります。赤みは一時的なものもあるし長期間続くものもあります。
  • ニキビ様の湿疹: 赤いブツブツや膿をもった吹き出物ができます。一見ニキビに似ています。
  • 皮膚のほてり・灼熱感: 皮膚が熱をもったように感じたり、ヒリヒリとした痛みやほてり(ほほが火照る感じ)を覚えることがあります。特に温度差や運動後に症状が強く出ることがあります。
  • かゆみ: 人によってはかゆみを伴う場合もあります。

これらの症状は、長期間使っていた外用薬をやめたタイミングで急に現れることもあり、見た目の変化に戸惑う患者様も少なくありません。症状が続く場合は自己判断で市販薬を使い続けるのではなく、できるだけ早めに皮膚科専門医を受診しましょう。

原因

酒さ様皮膚炎 イラスト

酒さ様皮膚炎の最大の原因は、一般のかたや日本皮膚科学会認定皮膚科専門医以外の医師がステロイド外用薬の長期使用することです。もともとは別の湿疹や皮膚炎を治すために処方されたステロイド軟膏を、指示期間を超えてあるいは自己判断で顔に塗り続けると、皮膚の防御機能が次第に弱まり、血管が拡張しやすくなります。例えば、皮膚科で1週間後に来るように言われても、8ヶ月後に来られる方もまれにおられます。次回の受診を1週間で来るように言われている場合、皮膚科医は8ヶ月もステロイドのぬり薬を患者さんが使うことを想定していません。診察のたびに皮膚の病気の強さ、場所、分布などを見て、ステロイドのぬり薬は強さの調節をする必要があるのです。その結果、薬を塗っている部分に赤みやブツブツが生じてきます。さらにステロイドを止めると抑えられていた炎症が一気に表面化し、症状が悪化します。このように薬を長く使ったことによる副作用として起こる炎症が酒さ様皮膚炎です。皮膚科は定期的に受診するもので、長く間を開けて受診するものではありません。
症状が口のまわりに集中して出る場合には口囲皮膚炎と呼ばれることもあります。

当院での治療

酒さ様皮膚炎は適切な治療とスキンケアによって改善が可能です。当院では、患者様一人ひとりの症状や経過に合わせ、以下のような治療法を組み合わせてアプローチします。

1.原因となった薬の段階的な中止
まずは原因であるステロイドなどの外用薬の使用を中断します。ただし、自己判断で急に使用を止めると症状が悪化(リバウンド)してしまうことがあるため、医師の指導のもと段階的に中止したり、炎症を抑える別の塗り薬に切り替えることがあります。皮膚科医であっても一筋縄でいくものではありません。良くなったり、悪くなったりを繰り返しながら数ヶ月をかけて少しずつ良くなっていくでしょう。症状を抑えるための土台作りとして重要なステップです。
2.外用薬による治療
炎症やニキビ様の症状を鎮めるために、塗り薬を使用します。例えば、日本でも保険適用となっているメトロニダゾール外用薬(ロゼックス®ゲル)やアゼライン酸配合剤は、酒さ様皮膚炎の症状改善に有効です。これらは皮膚の赤みやブツブツを徐々に落ち着かせてくれます。
3.内服薬による治療
症状が強い場合や範囲が広い場合には、飲み薬で体の内側から治療を行います。代表的なのはテトラサイクリン系抗生物質(ビブラマイシンなど)で、抗菌目的でなく炎症を抑える目的で、赤みやブツブツを和らげるために用います。
4.光・レーザー治療

ノーリスの機械の写真

あから顔や毛細血管は、保険診療で治せる治療はありません。光線治療やレーザー治療が効果的です。最新のIPL(インテンシブ・パルス・ライト)治療器であるノーリスでは、肌にほぼ負担をかけずに顔全体の赤ら顔を改善することが期待できます(こちらは自由診療となります)。ノーリスはレーザーに比べて施術後のダウンタイムがほとんどなく、治療当日から普段の生活を送ることができます。効果的に症状をコントロールすることが可能です。

IPL光治療(ノーリス)
詳しくはこちら

以上のように、当院では症状の程度や患者様の肌質に合わせて最適な治療計画を立てていきます。酒さ様皮膚炎は完治までに時間がかかりますが、根気強く治療を続けることで少しずつ着実に改善が見込めます。当院では日本皮膚科学会認定皮膚科専門医が診察を行い、安全で適切な治療プランをご提案しますので、どうぞ安心してご相談ください。

日常生活の注意点

酒さ様皮膚炎 生活指導イラスト

酒さ様皮膚炎の治療効果を高め、再発を防ぐために、日常生活でも次のようなポイントに気をつけましょう。

  • 紫外線対策: 紫外線は肌の炎症を悪化させるため、日中外出する際は季節を問わず日焼け止めを使用しましょう。加えて帽子や日傘などでしっかり顔をガードすることも大切です。
  • 刺激となる食品・飲み物を控える: 香辛料の効いた食事や熱い飲み物、アルコール類は顔のほてりや赤みを強めることがあります。症状が落ち着くまでは、こうした刺激物の摂取はできるだけ控えるのが賢明です。
  • 急な温度変化を避ける: 寒暖差は血管の急激な拡張を招き、赤み悪化の原因になります。冬場に暖房の効いた室内から屋外の寒冷な空気に触れる時や、夏場に冷房の効いた室内から外の暑さに出る時など、急な温度変化がある場合はマスクやスカーフで顔を覆うなど工夫して肌を守りましょう。
  • 肌に優しいスキンケア: 洗顔は刺激の少ない洗浄剤でやさしく行い、こすりすぎないようにします。洗顔後は低刺激性の保湿剤でしっかり保湿しましょう。化粧品も刺激の少ないものを選ぶと安心です。当院受付には刺激の少ない化粧品も販売しております。
  • 自己判断で薬を使わない: 良かれと思って薬(市販のステロイド配合クリームなど)を自己判断で使うことは避けてください。症状に応じた適切な薬剤の選択や使用期間の管理は日本皮膚科学会認定皮膚科専門医にしかできません。再発予防のためにも、医師の指示に従ったケアを続けることが大切です。

日常生活での工夫と適切な治療を両立させることで、酒さ様皮膚炎の症状は少しずつ改善していきます。「顔の赤みやブツブツがなかなか良くならない」「長く塗り薬に頼ってきたがもうやめたい」とお感じの方は、お一人で悩まずにぜひ当院へご相談ください。早めの対応によって、健康な素肌を取り戻すお手伝いを当院がさせていただきます。

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